正論は止めて

正論を吐く人がいる。僕の周りにもいる。

コンサルは先生と呼ばれる。僕の会社にもそんな先生方がいる。その先生の中で会議で「~すべき」なんて言う人がいる。

ある新事業の販売促進の話題が出た時、社のコンサルに「メルマガをやるべき。やってみなければ分からない。やり続けないから結果がでないんだ。」とい言われてしまった。この人はセミナーで中小起業の経営者に向かって同じようなことを言う。「とにかく、直ぐにやれ。結果は出ないのはやり続けないからだ」と。

決して間違ってはいないと思う。正しいがゆえの正論だ。ちなみに、正論の定義は「デジタル大辞泉」によると「道理にかなった正しい意見や議論」とのこと。

でも、この正論は脆い。そもそも目的は何か、何故その手段か、他に手段はないのか、という前段と、仮にそれをやったらどうなるか、やり続けられるのか、という後段への配慮が欠けている。結果的に何の解決策にもならない。思考の幅は狭く、視野は狭窄している。

コンサルの現場(ビジネスの現場)でこんなことを言ったらどうなるか。「我々もそんなのは分かってるよ。できないから・続けられないから困ってるんだ。」という反応は容易に想像できる。実際のところ社長の多くは黙ってしまう。そして、こちらの提案は実行されずに終わる。

僕もつい正論を吐いてしまいたくなる。言ったこともあるし、想像通りの反応を受けたこともある。当然反省もした。

でも、一番嫌な気分になったのは、正論を言われた時だ。逆の立場となった時、「そんなのは分かってるよ。でも、できないでしょ。」と憮然として言い放った。

あまりに当たり前の話だが、ビジネスは問題発見とその解決の連続と思う。そして多くの場合、正論は問題の発見を蔑ろにし、解決策を歪めてしまう。

でも、正論を吐くのは止めて下さいと件のコンサルに言うことは、正論を吐いていることになるんだろうな。

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